一度もブログを更新することなくもう春ですね。
来月大阪で開催される文学フリマに、短歌なお友達じゃこさん主宰の
短歌な冊子に、まひろ、という名前で参加させてもらってます。
発起人じゃこさんをはじめ、こんな人あんな人が参加されています。
タイトルは
めためたドロップス です。
どうぞ、よろしくお願いします。
※追記
ブースが発表になりました。めためたはE-27です。
六条会と戸塚水産(せきしろさん)に挟まれております。わーい。
また、めためたブースにはあの短歌同人誌「ネガティヴ」最新號も置いてるとかいないとか。
気になるあなたはE-27まで!お早めに!
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そういえば自己紹介もしていませんでしたね。
はじめまして、まひろです。
ここでは好きな短歌について、好きの部分をことばにしてみようかなと思ったり思わなかったりしたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。
だいぶ遅くなりましたが、もん女セレクション2012閉幕しました。
感想や評などは沼尻つた子さまはじめ、素敵な方々がされていますので
そちらをご覧くださいまし。
投稿されたみなさまありがとうございました。
そしておつかれさまでございました。
それでは、また月島でお会いしましょう。

もん女セレクション2012
平成二十四年十月七日
1 痛いから見れば女の足指に棘ありペルシャの鹿の履く棘 (Nowtucker.O )
2 複雑な乙女心を知りたくて中古で買ったサラダ記念日 (メガネ)
3 女子力を混ぜたサラダを配るその手首を女力(おんなぢから)でひねる (タナカミイ)
4 迷ったら女の人に道を聴くまるい様子の人をさがして (飯田和馬)
5 なにごとも女という字付けたれば見よや忽ち妖怪と成る (Eiji)
6 打ち伏され気づいた女王様の足巻き爪陥入いびつな赤は (主務)
7 片方をなくしてしまった女の子をおこりん坊が追いかけている (麦太朗)
8 ふわふわの女子に憧れながらまた今日も頑固な黒髪をとく (希)
9 「玉の腰乗りたい」と書くあの子なら「女動詞」だって正解だろう (葵の助)
10 家背負い女は嫁に荒波にもまれて婆になりゆくものか (螢子)
11 返信のなき携帯を閉じし後女子アナ風の服の人に笑む (浪江まき子)
12 ヴァンダムを超える男になったらさ言ってもいいよ「女のくせに」 (山田水玉)
13 お姉ちゃん、おばあちゃんにも必要とされる女に生まれたかった (砂山ふらり)
14 約束は水面に書かれかたくなな女であれば飲みほせる水 (いないずみ。)
15 イチゴ柄のパンティはいて今日も寝る彼氏のいない女だけれど (キョースケ)
16 沙漠にも舞えよ粉雪 子をなさぬ女の頬を濡らせ濡らせよ (魚住蓮奈)
17 思い切り泣いて甘えるわたしという女を邪魔するわたしもわたし(こはぎ)
18 ああそうだ女だったと自覚して飲ませる乳はひたすら甘い (おにく)
19 あの人は知らないロキソニン常備そろそろ女の曲がり角のこと(mimi)
20 洗い物料理洗濯するようにセックスできるのは女だけ (福島多喜)
21 アーサーの出自をきみにばらされて指先だけが焦る女王は (藤崎しづく)
22 くちさがない女同士の噂にはなりたくないと思ったものを (いくすけ)
23 髪おろし 女の人と 間違われ 伸びてくる手に 恐怖と嫌悪 (桔斗)
24 女という文字を何度も直されて女のかたちノートに残る (濱松哲朗)
25 特定の彼女はいないなんて嘘だまされたふりしていようかな (瀬波麻人)
26 のどもとに手をそへたままさしゆけばあはれなるかなうをの女体は (本多響乃)
27 モノクロの映画女優に恋をしてタイムマシンを作ると決めた (山本左足)
28 検診で女の無事を確認しピンクのリボン胸にとめおく (麦野結香)
29 肥滿兒は女子に千囘蹴飛ばされ歪んだ顏の大人に成つた (酒井景二朗)
30 この間女子の噂で聞いたけどわたしあなたが好きなんだって (ショージサキ)
31 「女体盛りすごいきれい」のつぶやきに1ミリ太くひくアイライン(姉野もね)
32 繋がっているような気がしてたけど彼女の糸は赤くなかった (薫智大介)
33 かの女(おんな) 妻となりては 早変わり わが想い人 何処に有らん(kumitakamatsu)
34 妻娘娘女に囲まれて父はしだいに居場所なきかも (響生)
35 「さわんなよ」突き倒された少年も駆け去る少女も泣いていたっけ(chari)
36 女子が泣く「男子もちゃんと歌ってよ!」修羅場育ちの大地讃頌 (工藤吉生)
37 女子会で屠られていく数々の肉の一つとして渡邊君 (野比益多)
38 闘病に動じず心立ち向かうもぎとる未来女の涙(あおい月影)
39 へい!はにー!「一体俺のどこが好き?」「女座りができるところよ」(楠木 秀)
40 思われていた夏なんて忘れろよおれの夢を見て咲け女郎花 (たきおと)
41 柔らかき聖女のごときフェラチオでこぼれた精子をすべてふきとる(天鈿女聖)
42 図書室の窓へこぼれる紅芙蓉 未だ女になれぬままいる(さとうはな)
43 音たてるもんじゃの土手を作りつつ女性は顔をあげた 隣卓 (はづき生)
44 異国では男が人を兼ねるらし女をひととふ敷島の国 (住友秀夫)
45 放課後は女子のプリーツ崩しつつ 君の角度に膝は割られて (ポチ)
46 女だとただ思うとき澄むものと淀むものあり夜風をはらむ(紗都子)
47 曇り空飛ぶハイヒール屋上で昔は少女だった天気予報 (ニキタ・フユ)
48 いいひとねそれはどうでもいいひとといふことですね地球の女よ (太田宣子)
49 お月さまだけが見ていた公園のベンチで君に女にされる (なるなる)
50 ほろほろと煮崩れていく男爵をつつくあなたの女の部分 (田中ましろ)
51 ぱみゅぱみゅもシカオの声で聞こえてる紅葉ひらひら女ぽつねん (北大路京介)
52 女子なんてみんなおんなじだと思う僕が知ってる女子は三人(六条くるる)
53 無から出てまた無へ還るその道を教えてほしい女のひとよ (おかず)
54 ノーメイク、セルフカットの君だけど裏地のボアのにおいは女(岡野大嗣)
55 真夜中のメールをたどる指先に私の中の女まだいて (うらら花)
56 女ゆえに流す膣奥の悦びを君だけのためとはまだ言えなくて (さかいまみ)
57 乙女らが秘めて放たぬ覚悟にはひとすじ紅いルージュを添えて (土屋智弘)
58 ヤクルトの女の膝に恋してるジョアのストロー噛みしめるう歯 (わごむちゃん)
59 飛び出してきたのは少女 靴下は白くてたしか呼吸器付きの(ゆいこ)
60 女の園チューリップの花満開で絡みとられる昼メロの君 (冬野 凪)
61 あやしげなフランス人の発音で女神にされているめぐみさん (牛隆佑)
62 服は着たままでブラジャーだけ外しカーテンごしに女医さんを呼ぶ(じゃこ)
63 駅付属書店の女性誌売り場では今日もジャンプが発売らしい (ちょこま)
64 騒がしい女学生達の会話だと誰かと誰か付き合ったとか (夏色)
65 湾曲にすり減ってゆく女乗せかつんかつんと鳴くピンヒール (本間紫織)
66 着飾った得体の知れない感情を混ぜて溶かすね。女の子です(河井玻璃)
67 ひっそりと汚れたものを洗う度、私が女であることを知る (龍翔)
68 『CHE.R.RY』ふと小さく歌う年かさの女私も恋しちゃったんだ (ワンコ山田)
69 砂糖菓子では脆いから密やかな毒も孕んで少女は進む (都季/とき)
70 半月の陰で手の甲紅く染め今日も言えずにびいどろの女(ひと) (古燈)
71 君はまだ知らないだろう 女子更衣室はチョコからできていること (ろくもじ)
72 道の上つぶれたフレンチクルーラー やさしい女のふりは終わりだ(嵯野みどりは)
73 ミニスカのチアリーダーの女たちあれは全員生足なのか (たた)
74 女人禁制に千年つきあってくれて 車両がわかれてわかる(木村比呂)
75 重ねあうたびにお前はおれだけの女と思わされているおれ (むしたけ)
76 「男には雄々しい女がモテるのよ」こういう女性に出会ってみたい (なかそう)
77 女から言わせないで♡と渡された結婚指輪と離婚届け (天国ななお)
78 十年後戻ると言って君は去りそして私は山女になった (芹沢玄)
79 「どちらかといえば好き」まで合わせると四割の女子がおれのこと好き (ユキノ進)
80 「血のことやきれいな音は怖いとかそういう話よ、女子同士だと。」 (高橋徹平)
81 長い髪の女は闇を抱きすぎて朝陽のような人が恋しい (嶋田さくらこ)
82 「お前から俺を抜いたら?」「私から貴方を抜いた女になるわ」(遠井透・D)
83 女性用車両に乗って三駅ぶん女子校時代を思い出してる(奈良絵里子)
84 夏休み明けからいい匂いがしてる女バスのあの子きれいになった(平賀谷友里)
85 うまいこと転べるヒール買ったのね 女子になるには必要なのね (葛山葛粉)
86 不可解をお腹に抱えて生きていくニンゲンを生む女というもの(さまよいくらげ)
87 抱かれて眠る女は我の名を産み付けるごと呟きにけり (晴見奏司/晴流奏)
88 翻るシーツの柔き曲線を辿る先に立つ少女の眼差し(スミレはじめました。)
全88首、みなさまご投稿まことにありがとうございました(ペコリ)
